オシロ観察用DCCTの製作

HIOKIの古いDCCT 9001にホールICを取り付けてみました。

古いDCCTのHIOKI9001だけ入手したので、使えていなかったのですが、内部のホール素子の電源に5Vを供給して出力をオシロで見たら何か波形が出て使えそうでした。ただ、平均値は電流によって変化しているのですが、外部磁界の影響を除去する回路を入れないとオシロ観察することはできなさそうでした。そのため、すでにそういう回路が組み込まれたホールICに交換してみることにしました。

秋月電子で売っているホールIC A1324LUA-Tを購入してクランプのギャップに置いて波形を見たとことろ、電流に比例した波形が出力されました。このICのバンド幅は17kHzとのことです。クランプが開く根元の部分にギャップがあり、その間にホール素子が付いています。元々付いていたホール素子の上にホールICを接着剤で貼り付けました。

改造したDCCT

改造したDCCT

このホールICは2.5V中心に出力するので、オシロで観察するためにゼロVにシフトする回路を付けました。トランジスタ技術2010年3月号別冊付録の中の「差動アンプを使ったセンサ用インターフェース回路」をほとんどそのまま使いました。倍率はx10に変更しました。

電流波形

電流波形

CH2:改造DCCT、0.2V/A

CH4:HIOKI9278、0.01V/A(帯域320kHzに制限)

これで12V用インバータの入力電流を測ってみました。負荷は小型の計測器です。この波形では0.2V/Aに調整してあります。手持ちの HIOKI9278との比較ではけっこう見やすい波形が出ています。150円のホールセンサでこんなに簡単に直流電流が測れるんですね。基板化して小さい電流観察用に使ってみることにします。

ケースに入れました。DCCTはもう一つあるので別のホールICを探して比較してみることにします。

DCCTアンプ部

DCCTアンプ部

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